ジャンクフードが好きだったけど

 僕は大学生までずっと実家暮らしをしていたんですが、家を出るまでとにかく「コッテリした物」とか「油っぽいもの」要はジャンクな食べ物が大好きでした。

 

 じゃあ一人暮らしを始めてそういったものばかり食べていたかと言えばそうではありません。もちろん最初はそういったものを心行くまで食べてやろうと思ったのですが、ある程度食べ続けていると、なんとなく「なんかこれが食べたいわけではない…」と思うようになっていきました。

 

 別に胃がもたれるようになってきたわけでも胸やけがするようになったわけでもないんです。ただ単にそういった油物とかを食べても「満足できない」と感じるようになったわけです。

 

 たぶん僕にとってはとにかくきつい味のものとかを食べて満腹になって、漫然とした満足感を得たかっただけなんだ思うんです。まぁよく言うストレス性の食欲といったやつです。

 

 ただ実家にいたころはそういった油物とかを食べ続けるわけにも馬鹿食いするわけにもいかなかったから、多分体が、そういったものを食べれば何か満足感が得られるんじゃないかと思い続けていたのでしょう。そう思い続けていたからこそ、自分が精神的な満足感が欲しいんじゃなくてお腹がすいているとばかり思っていたのでしょう。

 

 そういった精神的な欲望を満たそうとする気持ちが大きすぎて理性のタガを外してしまっていたからこそ、「油物を食べる」といったことが精神的満足につながらないという簡単なことにすら気付けていなかったんでしょう。

 

 だからこそというか、いったん自分のやりたいことを実際にやってみて、本当に満足できているかをしっかり観察して、満足いっていなければ「何を求めているのかな」ということを考える、満足いっていれば、その行為のどこに特に満足が行ってのかについて考えて、「より良い自分の欲望の満たし方は何かな?」ということを考えると、精神的な満足のために「ジャンクなものを馬鹿食いする」といった間違いにたどり着くことも、その間違えたやり方で体を壊すといった失敗をすることもなくなるのではないのかなと思います。