久しぶりにジャンプ作品を見てかっこいいなと思ったポイント

ジャンプのバトル系の主人公たちは、その理想にたどり着くための狂っているともいえるその姿勢がかっこよいと思う。

 

 ワンピースのルフィやヒロアカのデク島のキャラクターたちは全員夢がある。前者は「海賊王」後者は「素晴らしいヒーロー」といったように壮大な夢を持っている。そして共通して、その夢のために向かって全力で行動している。そしてそのための行動というのはときに非常に非合理的であることが多い。

 

 非合理な行動、仲間を引き連れて死地に飛び込んだり、体を壊す攻撃を何度も行ったりというのは普通の人は行わない。彼らはそういう意味で狂っている。だがしかし普通にくるっているだけではないのだと思う。普通そんな非合理的な行動をとる人間は嫌われる。人は理解できない行動をとる人に近寄ろうとしない。それは社会の輪を乱すおそれがあり、その予測不能な行動に巻き込まれて自分も被害にあうかもしれないからだ。

 

 だが先に挙げた主人公たちはそんな行動をとっても人に好かれる。それは物語の中だけの描写ではなく多くの読者に好かれているという点でそうであろう。僕が思うに彼らの一見不合理に見える行動たちは、彼らの持っている壮大な夢をかなえるという視点から見て合理的だからだと思う。彼らはその壮大すぎる夢のために無理をする。一見不合理ともいえる行動をとってケガする、下手したら命を失う危険があってもその夢を叶えるために行動する。

 

 そしてその滅茶苦茶ともいえる、強く自分の夢に突き動かされる行動は多くの読者たちに夢に向かって突き進む姿勢のカッコよさを伝え、同じく夢に向かう気力を沸かせるように見える。

 

 もちろん彼らのように夢のために己の命をも顧みず走り続けられる人はそうそういない。だが、そういった主人公たちをかっこよいと思える、憧れるというのは、そういった夢に向かってがむしゃらに突き進みたい、それほどまでに夢中になれる夢が自分にもほしいからではないのかと僕は思う。